記憶の向こう側




しばらくして…




やっと女将さんが、重くなった口を開いた。





「確かにこんな商売してると、変に言い寄られたり、軽くボディタッチなんて、よくある話なのよ。だけど、叶恵ちゃんのは…ひどすぎるわ。…辛かったでしょう?気付いてあげられなくて、申し訳なかったわ。」



「女将さん…。」





女将さんが私よりも悔しがっているのが、すごく伝わってきた。





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