いただきます。


先に俺の顔へ触れたのはお前なのに、手を握っただけで無表情のアンコが赤くなる。


何か負けた感じがして悔しくて。


俺の名前を呼ばせるだけに必死な俺へ、褒美かのようにイヤらしい顔で俺を誘う。


また何か負けた感がある、こいつの一つ一つの仕草に顔に俺が振り回されてる。


"門限"の話も、「門限は無い」と言ってまだ一緒に居れる。その俺の気持ちを踏みにじるかのように。


「もう帰る。」とか普通に言うし。


< 65 / 143 >

この作品をシェア

pagetop