素直になりたくて【完結】
「私は、もう彼氏いるから」泣きそうになるのを必死に堪えて歯を噛み締めるように耀太に強く言った。
「み、美優…?!」予想外の私の答えに光はびっくりしている。何よりびっくりしているのは自分なんだから。
「へぇー美優、彼氏居たんだ。知らなかったわ。誰だよ?」
どこか投げやりに話してきて傷つく。私に彼氏ができたって何も思わないよね。
彼氏なんて居ないのに根もないことを口に出してしまった。
「斎籐くん」
どうして…?
どうして言いたくもないのにこんなことばが次々に出ちゃうの?
私が好きなのは耀太だけだよ。耀太、気付いてよ。私の気持ちに…