squall
―………会える…?


その言葉が頭を掠めた瞬間。


―ドクン…ッ


心臓が。
大きな音をたてた。


―会える


ちょっと、


「待って……」


心臓が。
速度を増し始めて、一瞬。


「っ―――」


呼吸が苦しくなる。

私は。


―佐野に、会いたいの…?


佐野が、佐野サンの弟だと知った時と同じくらいの。


「――――――」


動揺だった。


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