squall
「萌が泣くなんて、普段でもあんまりないし。夢を見て、なんて、すげー、ショックだった。よっぽど、想ってた相手だったんだろう…って…」


―ドクン、ドクン…


少しずつ。
心臓が、バクバクし始めていた。


「でも。萌は俺のプロポーズに即答してくれたし。俺はそれを、信じようと思った」


佐野の夢を見て、泣いたことは何度かあったけど。
それは中学を卒業して間もない頃だったし。

まさか、惣一の隣で、なんて。

思ってもみないし、思い出すことすら出来なかった。

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