squall
仕事だって、上の空で出来ないんじゃないかって思ってたけど。


「廣橋さん。こないだの資料って…」
「右から二列目の、三段目の引き出しです」
「あ、そっか。サンキュー」


いつも以上に冴えてんじゃない?
ってくらい、出来てたし。


なに。
逆に、絶好調じゃん、って感じで。


佳世に言った、さっきの言葉も。
説得力があったと思う。


「すごいね。望月サン効果?」


すれ違い様。
ニヤつく佳世に、私はどっちとも取れる表情を返して。


とりあえず。
そんな感じで、その日を乗り越えた。

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