squall
―惣一、だ…


ふたりで決めたわけじゃないけど。
お互い好きで、偶然、同じだった着信音。


―ドキン、ドキン…


不安と緊張が入り交じって。
呼吸が苦しくなるのがわかる。


「っ………」


怖くて。
ケータイを持つ手が、少し震えてるのも…。

ちょうど、更衣室には私一人。


―ふぅー…


ひとりで良かった、思いながら。
自分を落ち着かせるために、何度も深呼吸する。


―ふぅー…


何度も、何度も…。

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