squall
こんな私を、知ってか知らずか。


『忘れたことなんてなかった』


なんて言ってくれて…。

それがほんとだから、私は今、佐野と一緒にいて。
こうしてふたり、夜の砂浜を歩いてるんだろう。

話を、するために…。

いったい私はどんなイメージで、どんなふうに佐野の記憶に残っているんだろう…?

私は勝手に告白みたい、思ったけど。
もしかしたら、そういう意味じゃないのかもしれない。

この性格…。

まったくそんな感情とは別のところで…とか…。

多分。
期待なんかしない方がいいんだろう、思った。

自惚れるのは。
まだ早すぎると…。

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