squall
「で。学祭だっけ?なんか同じ委員に廣橋がいて」
「あ、うん…」
「その時ようやく、名前覚えた。廣橋 萌…って…」


―ドキン、ドキン…


ほんとに、照明なんてないんだけど。
目も慣れてきて、月明かりがほんとに明るくて。


―どうしよ…


その雰囲気もあってか。
私はかなり、ドキドキしていた。

まるで。


「で…。矢先に、あれ…」
「――――――!」


―ドクン…ッ


中学の、あの頃に戻ってしまったかのように―――。


「…覚えてる…?」
「!」


心臓が、ばくばくしていた。

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