squall
「廣橋の中には、ね…」


私の中に。
いない……と…。


「えっ…?」


確かに、記憶を手繰っても。
佐野とすれ違った時のことは覚えてなかったけど。


いない。


それはあり得なくて。


「まっ…て、佐野…」


引きずってたわけじゃない。
それでも佐野の夢はみてたし、それは私の中にいた、ということで。

「待って。私は…」

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