squall
「あ…。そう言えば」
「ん?」
「佳世ちゃんの、紹介の話」
「あっ!誰かいた?」
「ん。会社の後輩なんだけど。俺の1コ下」
「ほんと?いいかも。佳世、年上好きだし」
「佳世ちゃんも?」
「も…って?」
「や。萌も、だろ?」
「私?」
「あ。年上好きっていうか、俺のことが好き、なのか」


惣一はいつも、優しく私に笑ってくれてたから。


「ん~…」
「ん~!?」


私はそれが、惣一のすべてなんだと思い込んでた。


「ウソ。合ってる、かも」
「かも!?」
「ウソ。合ってる」


そして。


「年上好き、じゃなくて?」
「惣一、だから」


やっぱり。


「よろしい」
「よろしいって…。オヤジみたい」


私の明るさは、不自然だった。


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