squall
挙げ句。


「あれ…」
「えっ…?――!」
「廣橋さん、ですよね?」
「あ、はい…!」


同じ歯医者に通ってたらしく、出くわして…。


「私服だから、一瞬わかりませんでした」
「そう、ですか?私も…。スーツじゃなかったので…」


その私服姿に。


「いつもはこんな感じです」


私は完全に、落ちてしまった。


でも。


「…えっ?」
「あぁ、もし、つき合ってる人がいなければ、だけど…」


たかが食事。


「あ、はい。いない、です…」


ごはんに誘うだけなのに。


「よかった。じゃあ、行きましょう」


ちゃんと彼氏の確認をしてくれたり。


「あっ…。でも治療した後だし…。日を改めた方がいいかな?」
「えっ?あ…」


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