squall
「大丈夫?」


戻ってすぐ。
そう声をかけてくれたのは、佐野サンで。


「あ、はい。すいません」
「水もらうか?」
「あ、うん。貰おうかな」


惣一も気遣って、水を頼んでくれた。


「お水です」
「ありがとうございます」


その水をひと口飲んで、


「で。どんな話してたの?」


私はいつもの調子で、みんなに話しかけた。


「や…。とりあえず、萌の心配でしょ」


そんな私に、佳世がいつも通りに返してくれて。


「あ、そっか…。ほんと、すいません…」


やっぱり私はいつもの調子で。
佐野サンに謝る。


「いや。俺は全然。もう惣一さんが心配しちゃってて」
「え、俺?」
「そうそう。ラブラブなんですね~。萌と望月サン」
「佳世ちゃんまで。ラブラブって…」
「いいね~、萌」
「心配、してくれたんだ」
「…まぁ、ちょっと?」


惣一も、いつも通りで。


「そうなんだ~」


私は内心、ホッとする。
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