squall
でも…。


「っていうか。ふたりは中学からずっと仲いいんだ?」
「そうですね~。もう、ここまでくれば腐れ縁ってやつだよね、萌」
「ほんと。会社まで一緒だし」
「えっ?ってことは」
「そう。うちの取引先」


そう思っていたのは私だけで。
ほんとは、大丈夫なんかじゃなかった。


人の気持ちは。
見えるものじゃないから…。


私はうまくやったつもりだった。

惣一も。
いつもと変わらないように見えた。

後は、私の中だけの問題で。
惣一に悟られないよう、今まで通りでいればいいんだと思ってた。


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