甘い罠
翌日の夜、早速碧から詮索の電話がきた

瑠璃は出たくなかったが、木村が自分のことをどう言っていたか気になった


「木村さん、すっごく瑠璃のこと褒めてたわよ~
絶対うまくいくわよ!

瑠璃も気に入ったでしょ?」

碧の相変わらずのごり押しに不信感を抱きながらも、瑠璃は浮かれた

「瑠璃にも木村さんの連絡先教えときますって言っといたから、今夜にでもメールしてみなさいよ

また誘ってください。みたいな感じで
どこか連れてって下さい。みたいのでもいいし

いーい?
向こうが連絡先聞いてきたってことは脈アリなんだから、遠慮しちゃダメよ

男の人は頼られると嬉しいもんなんだから」

碧の口ぶりは、まるで恋愛の伝道師だ
瑠璃はカチンときていたが、一理はあるかもとも思う

碧との電話を切った後、木村へのメールを作ってみた


(お疲れ様です(^_^)
昨日はありがとうございました。
ご馳走になってしまいすいません<(_ _)>
とても楽しかったです♪
また誘ってくれたら嬉しいです。)

読み直しては消し、ようやく出来た文章だったが、送信する勇気が出ないでいた

昨日の今日だもんな。
と思い直し、携帯を閉じた




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