恋愛偏差値0
「あいかわらず、俺の部屋せまいけど…。同じ部屋で申し訳ないけど」
「ううん。梓くんとなら、うれしいわ」
梓くんとなら、どんなマイナスもプラスになるの。
「いや…となりが親の部屋だからなんにもできないよ」
「なに、それ…」
7人の家族が順番にふろに入るともう10時。
子供たちは寝て、お父さんとお母さんも自分たちの部屋。
あたしたちはひそひそ声で梓くんの部屋で話している。
防音だって知っていたけど、気を使わなきゃと思うから。
「…でもキスくらいならいいかも」
と、梓くんが近づいてくる。