恋愛偏差値0
最初は小さな軽いキス。
それから濃厚な甘いキスに変わっていく。
「…ごめん」
「どうして、謝るの?」
キスが終わって、あたしに謝った梓くん。
キスをしてごめん?
それとも…?
「親に見つかって。俺んちにいるわけだし」
あ、それか。
「ここにいれてうれしいよ?」
「そうじゃなくて…」
なにが違うの、とあたしは首をかしげる。
「身分が違うのに、好きになってごめん。恋して、俺のせいでごめん」
梓くんはずっとこんなふうに思ってたのかな。
身分が違うって。
好きにならないほうがよかった、みたいな言いかた。