恋愛偏差値0



最初は小さな軽いキス。


それから濃厚な甘いキスに変わっていく。





「…ごめん」


「どうして、謝るの?」



キスが終わって、あたしに謝った梓くん。



キスをしてごめん?


それとも…?





「親に見つかって。俺んちにいるわけだし」



あ、それか。




「ここにいれてうれしいよ?」



「そうじゃなくて…」




なにが違うの、とあたしは首をかしげる。





「身分が違うのに、好きになってごめん。恋して、俺のせいでごめん」




梓くんはずっとこんなふうに思ってたのかな。



身分が違うって。


好きにならないほうがよかった、みたいな言いかた。


< 29 / 73 >

この作品をシェア

pagetop