恋愛偏差値0


「なんでもないわ。ほんとうに…」



あたしは梓くんの胸に抱きしめられる。



ほっとする。



大好きなの…




「…落ちついた?」


「ありがとう。梓くん」



あたしはにっこりする。


悩みは減ったわけでもないのに、心がラク。




「あのね、あたしね…」




婚約のこと言おうとしてたの。



そしたら。





静かに入ってきた父。




「おい」


「なんですか…」


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