恋愛偏差値0
どうしてこんなに伸の言葉はどきどきさせられるんだろう。
考えてもでない答えなんだろうけど、考えてしまう。
「ん?なに、見つめんなよ」
「べっつにー」
「綾香となに話してたの」
「なにって。昔のこと、とか」
「昔のこと?」
いつのまに部屋についてしまった。
2人の部屋に。
しかれてあるふとんにびっくりした。
2つのふとんがくっついて並んでいる。
そりゃああたりまえのことなんだけど、顔が熱くなる。
さらに熱を持った気がした。
「そっ、そう!昔のこと」
「寝て話そ」
伸は先にふとんに入って、腕をのばした。
腕まくらに、伸のふとんでいっしょに寝ようって。
「おいで」
突っ立ってるあたしに、優しく手招きした。
あたしはおずおずとふとんの中に入る。