恋愛偏差値0


その手元をじぃっと見つめるあたし。


伸はそれをあたしの頭にのせた。



あまりの冷たさに頭の中がキーンとなった。


かき氷を食べたようなあの感じ。




「ななななにっ、これ!冷たい~」


「ひょうのうだっての!お前カンペキにのぼせてたじゃねーかっ!!」




あたしの頭にひょうのうをのせたまま、フトンについた。


あたしを押し倒すようにあたしを寝かす。



暗くても、キレイなかっこいい顔が近くで見えて、あたしは顔を赤くする。


あたしの上にかぶさったまま、フトンをかけた。



むりやりあたしの首の下に腕をまわして、腕まくら。




あたしの体は、伸の体におしつけられる。


伸の手にはひょうのう。

たくさんの氷がぶつかって、少し痛い。



「気持ちいい?」


「冷たいくらい」



冷たくて痛いけど、伸の優しさがうれしかったのでがまんすることにする。


怒ってるのかと思ってたけど、よかった。

< 71 / 73 >

この作品をシェア

pagetop