恋愛偏差値0
「ふがッ?!」
にやにやしていたほっぺを伸につねられる。
「柚菜ちゃんはごきげんそうでよかったですね~★あした、おうちデートな」
ぐにぐにとあたしの頬を伸ばす伸の勝ち誇った顔に負けじと、痛いのにたえる。
痛いって、涙を出したら負けーっ!
「おうちはおうちでも、ベッドデートで♪」
は…。
あたしは抵抗していた手を止める。
ほてってきた。
頭の上の氷、しっかりしてよー。
「…わかった?」
にやにや笑う顔に納得がいかない。
でも一生、伸には勝てそうにもない。
恋愛偏差値は0。
もう必要ないけど…、伸には勝てないということ。
あたしは今もあしたもこれからも、偏差値の違いを感じるのでしょう。
伸の痛いくらいの愛情にゆっくりとゆっくりと甘くなりながら…
伸のいいおくさんになってるといいな、なんて★