永遠の花ことば*完結*
シルクはこの一年間で、
本当にリヴを忘れ去ることができたのか。
もし朝ユンリに言われたことを話したら。
またリヴに心が移ってしまうのではないか、と。
「ええ、大丈夫よ、先にお茶でも飲んで待ってて頂戴。」
シルクはそう言うとまたペンを持って何かを書き出した。
アスリはどこで待とうか少し迷うと、
城の庭で待つことにした。
城の庭にはお茶を飲むのに丁度いいテーブルがある。
シルクはきっと宮女などに聞いてアスリのもとに来るだろうと思い、
アスリはシルクの側近のエマに庭に行くと告げた。
しばらく待った後、アスリはそろそろ待ちくたびれた。
プロポーズをする相手を待つのに長く感じない人はいないだろう。
が、なんだか暖かい日差しの中で、アスリは寝てしまっていた。
そのころユンリは、フィルミスク城へ到着していた。
アスリに内緒で。
ユンリはやはりシルクに本当の事を伝えようと、
内心はとても複雑に絡まっていたが、
その糸をほどくためにも、本当の事を話そうと思っていた。