永遠の花ことば*完結*
シルクは国のためにすべてを尽くす。
それが自分にとっての幸せだ、と。
王になったあの日、心に決めた。
「リヴさんは、まだ貴女の事が好きだわ。
私じゃ、できなかった。
シルク様の分、リヴさんの心にぽっかりと穴があいてしまった分、
埋めることができなかった。」
ユンリはシルクの瞳をまっすぐに見て言った。
シルクはその目を、いつかのアスリに似ていると思った。
「それでも、私はリヴと幸せになることはできない…」
シルクが涙を流しながらそう言うと、
ユンリの表情はキッと鋭いものに変わった。
そして大きく息を吸うと、
シルクの頬を叩いた。
「どうして貴女はそうやって…!!
リヴさんがどんな想いで、この1年間、過ごしてきたと…!!」
ユンリはシルクの手をぎゅっと握った。
だがシルクの指に力は入らず、
その瞳はただ遠くを見ているようだった。