永遠の花ことば*完結*
お姫様の答え
アスリにプロポーズされた日の夜。
シルクは窓の外を眺めた。
外は曇り、星はひとつも見えなかった。
「お父様、お母様…
私は王として、何を一番優先にするべきなのでしょう。」
しかしシルクは空に向かって呟いた。
答えは自分の中にずっと前から出ているはずだった。
それは国。
王ならば自分の気持ちよりも国を優先しなくてはいけない。
しかしシルクには心の闇が少し多すぎた。
心の迷いを紛らわすように、唇をかみしめ、シルクはカーテンを閉めた。
「シルクちゃん、入ってもいい?」
ノックと同時に聞こえてきたミリアーネの声。
シルクは早足で扉をあけると、
扉の前には少し驚いた顔のミリアーネが立っていた。
「あら、自分からあけて来てくれるなんて珍しいわね?」
ふふっと笑いながらミリアーネは持っていたカップをひとつシルクに手渡した。