永遠の花ことば*完結*
とりあえず今日は、ゆっくりしようと思い、
シルクは自室に戻り、本を読んだ。
「あ…」
久しぶりに続きを読んだ本には、
笑顔の花で作ったしおりがはさんであった。
こらえていた涙が溢れそうになった。
けれどシルクはもう一国の女王。
自分の気持ちを押し殺すことにはもう慣れていた。
「ごめんなさい…リヴ…。」
シルクはそう呟き、そのしおりを鍵のついた箱に入れた。
その箱は、小さい時から宝物入れとして使っているものだった。
ずっと昔から。
両親が生きていたころも。
シルクのすべての思い出がつまっている宝箱だった。
シルクはリヴを思い出にすることを決めた。
しかし、シルクはそれを少し思いとどまった。
思い出にするのは、アスリに答えを出してからでいいだろうと。
最後に、シルクは思い出に会いに行った。
思い出に別れを告げるために。