永遠の花ことば*完結*
「ごめんなさい、私、やっぱりまだ結婚はできない…」
アスリが心の中で謝ったのと同時に、
シルクは答えを口にした。
これは当然の答えだ。
そうわかっていたが、やはりアスリの心にシルクの言葉は重くのしかかった。
「いつもいつも、貴方は私のためを思ってくれていたわ。
それは私にも伝わっていたわ。ありがとう。」
シルクは眉を下げ、せつない顔でそう告げた。
そしてもう一度、深く息を吸いこんだ。
「私が貴方に傾いていたのは確かだわ。
このまま貴方と結婚すれば、私は幸せになれると思う。
国のためにも私は結婚すべきだわ。」
涙を浮かべた瞳でアスリを見ながら、シルクはどんどんと言葉を並べた。
機関銃のようにしゃべるシルクを前に、
重くのしかかるあの言葉が心に刺さる間もなく、
アスリはシルクの発する言葉を理解するのに必死になった。
「私たちにはまだ時間がたくさんある?
いいえ、そんなの嘘だわ。
時間なんてない。
もう少し、もう少しと言っていたらいつになるかわからない。」