永遠の花ことば*完結*
強く想い合っているからこそ、
想いが強ければ強いほど、
辛く、悲しい想いになる。
「も、嫌よ…
いっそ2人で運命から逃げてしまえればいいのに…」
リヴはシルクの涙をぬぐった。
そしてそのままシルクを抱きしめ、草の上に寝かせた。
「リヴ…?」
自分を見下ろすリヴの涙が、シルクの頬にポタリと垂れた。
その涙を拭く間もなく、
リヴはシルクに口づけをした。
「ごめん、シルク…」
そうぽそりと呟いたかと思えば、
リヴの唇はシルクの首元に埋まっていた。
シルクが小さく声を洩らすと、リヴはシルクを弱く抱きしめた。
2人の切ない想い、
そして2人の叶わない想いが再び一つになった。
それを知っているのは、2人を静かに照らしていた月だけだった。