永遠の花ことば*完結*
「アスリ、私、妊娠したの。」
シルクは握られた手を切なそうに見て呟いた。
そして申し訳なさそうに、眉を寄せた。
そしてアスリは、
目の前の少女の言葉に耳を疑った。
「え、シルク、何言って…」
「ごめんなさい、アスリ、私、この子を産むわ。」
シルクは強い瞳でそう言った。
これで、アスリは本当にシルクに振られたのだと気がついた。
では、今自分がフィルミスクにいる理由は?
もう本当に、シルクの心を自分のものにすることはできないのだろうか。
「シルク、それ、って、あいつの子供?」
うまく呼吸のできないアスリがそう問うと、
シルクは目を伏せて言った。
「そうね、リヴと、私の子だわ。」
しかしその瞳は、どこか幸せそうに輝いていた。
その目を見た途端、
アスリは自傷の笑いを洩らした。