永遠の花ことば*完結*
しかしリヴの頭にあることが浮かんだ。
「俺の子、産んでいいの?」
自分は王族でも貴族でもない。
ただの民だ。
しかも他国民の。
そんな男との子供を王族の血筋として育ててもいいのだろうか。
一番心配だったのはシルクの評判だ。
「何を言ってるの?
私は誰がなんと言おうとこの子を産むわ。」
シルクはいつもの強い瞳でリヴを見つめた。
リヴの心配など無用のようだった。
「シルク、ありがとう。」
リヴはそう言うとシルクの足元に跪き、
そして手ではなくお腹にキスをした。
そんなリヴの行動にシルクは頬を赤くすると、
そっとリヴを抱きしめた。
こんな幸せな気分を感じたのはひさしぶりだ。
しかしそんな幸せな時もつかの間。
リヴは戦争に行ってしまうということを思い出した。