永遠の花ことば*完結*




別れを惜しむように、体中にキスを落とすリヴ。

それに応えるように身を任せ、時々笑みを漏らすシルク。



そんな2人の幸せな時間は、

儚く、あっというまに別れ時が来てしまった。



「リヴ、必ず、必ず帰ってきて…!」



シルクはリヴの手を握った。



「俺たちの子供の名前、エスポワールにしよう。」



その名前の意味は、希望。

2人の間にともった小さな希望の命。


シルクはそれに同意すると、

もう二度と会えないかもしれない最愛の人に別れを告げた。




戦争という悲しい運命の中で、

シルクが持てた唯一の希望の光。


誰がなんと言おうと自分の子供を産む。


シルクの決意は固かった。




やがて戦乱の世がやってこようと、

シルクは自分の心を忘れない。



子供がいる限り、リヴとつながっていられた。





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