永遠の花ことば*完結*
リヴの顔が目の前にあり、シルクは幼いながらにもどきりとした。
なんせ初めての経験だ。
目の前に自分と同じくらいの少年がいて、
その少年は自分と対等に話してくれる。
そして、自分の目の前には顔がある。
「はい、気にいったんだろ?この花。」
頬を赤くし、目をぎゅっとつむるシルクに気づくこともなく、リヴはシルクから離れた。
そして自分の作った髪飾りを眺め、満足そうに笑った。
先ほどまで言い争っていたのに。
シルクは自分が悪いのを棚に上げたことを少し後悔した。
「ふふ、そうね、ありがとう!」
シルクは初めて、親以外の人の前で素直になれた気がした。
こんな些細なことで、うれしくなれる喜びを知った。
そして、リヴの髪型は自分と同じで、前髪を髪止めで止めていた。
シルクを自分と同じ髪型にしてくれたリヴがなぜかおもしろくて、
シルクは自然と笑顔になった。
自分と同じ髪型だということに、シルクに指摘されて初めて気づいたリヴは照れ笑いをしていた。