永遠の花ことば*完結*




シルクはルキとともに、リヴの墓に行った。

墓の隣には立派な剣が刺さっていた。

きっとそれはリヴが使っていたものだろう。



「おー、なんとなくリヴに似てるな。」



シルクからエスポワールをあずけられたルキ。

赤ん坊の扱いには慣れているのか、

シルクの耳にはエスポワールの笑い声が届いていた。


そんな2人の様子に頬を緩ませながら、

シルクは手を合わせた。



「リヴ…?私は、幸せだよ?

あの日、リヴが初めての友達になってくれた時からずっと。


でも、できれば、リヴと一緒に幸せになりたかった。

否。そんなのはわがままだね。

私にはエスポワールがいる。

2人の希望の光だよ。


だから、私は大丈夫、安心して。

ゆっくり休んで…ね。」



涙が落ちそうになるのをこらえ、

シルクは広い空を見上げた。


その色は蒼く、リヴの瞳を連想させた。


一粒だけ、女王の頬に涙が伝った。

人知れず流した涙を、リヴだけは見ていた。




< 169 / 180 >

この作品をシェア

pagetop