永遠の花ことば*完結*
---国境,現在---
昔話をしながら抱き合っていた2人は、昔の事を思い出して笑い合っていた。
「あの後、こっそり国境を越えて、リヴの家に行ったのよね。」
シルクがリヴの胸に顔をうずめながらそう言うと、
リヴは鼻でふっと笑った。
「それはシルクが城帰りたくないって駄々こねたからだろ。」
まぁ失礼な!といった様子でシルクはリヴの胸から勢いよく顔を離した。
しかしシルクの腰に回っていたリヴの手が頭に行き、そのまま勢いよくシルクは元の体制に戻されてしまった。
「痛いわ!」
そう言ってばたばたと暴れるシルクをリヴは無視した。
無視…というかスルーはリヴの得意技だ。
「あの後さ、フィルミスク城内、結構大変だったんだろ?」
元の話題にもどしたリヴは、シルクの頭に回した手を少し緩めた。
解放された頭をリヴの胸から少し離すと、ぷはっとシルクは息を吸った。
「そうね。結局リヴの家に泊まらせてもらったわけだし…
お父様とお母様にもとても怒られたわ。
それでも、あの家出でみんなの私に対しての態度を少し変えてくれたのはうれしかったわ。」