永遠の花ことば*完結*
「遅いわよー、シルクちゃん!」
久々の休日。
日が暮れ出した頃にシルクは城についた。
「母様~ぁ!!」
ニコニコと満面の笑みでシルクの方にかけてくるエスポワール。
それを抱きとめ、どうしたの、と声をかける。
「今日はね!僕ちゃんと用意したのに!」
エスポワールは目に涙をためてシルクを見つめるが、
シルクはその理由がわからなかった。
後ろからアスリとミリアーネが追いかけてきて、
ぼそりとシルクに耳打ちをした。
「部屋に行ってみなさい?」
ニヤリと笑う2人。
シルクはエスポワールを抱いたまま自室へと向かった。
長い廊下を歩いていると、
不意にエスポワールが鼻歌を歌い始めた。
フンフンフ~ンと楽しそうなエスポワール。
それを不思議に思いながらも、自分も一緒に歌うシルク。