永遠の花ことば*完結*
リヴのキザな言葉に対しての恥ずかしさより、
『始めてを全部貰う』という言葉に対しての恥ずかしさのほうが大きかった。
「も、もう一度…」
シルクが顔を両手で覆いながら言った。
顔はみえなくとも、髪の隙間から見える耳も真っ赤に染まっていた。
「え、!?」
思いがけないシルクの言葉に、リヴもつられて耳まで赤くなった。
しかしリヴはすぐに驚きの表情を少し意地悪な笑みに変えて、
シルクにもう一度口づけをした。
先ほどよりも少し長いキスの後、
リヴはシルクの耳元でそっと呟いた。
「…結婚も、な。」
それはささやかなプロポーズだった。
シルクはこの時、自分が第一王位継承者だということを忘れて、
一人の女の子として、うれし涙を流した。