永遠の花ことば*完結*
「お二人とも、お久しぶりです。」
シルクはそう言い、ユンリに視線を向けた。
最後に会った時はまだ9歳で、自分より少し小さかったユンリ。
それが今は豪奢なドレスに身をつつんでいるその姿は、
美しいというよりは、とても可愛らしいお人形のように成長していた。
「シルク様、お久しぶりですわね、
とっても美しくなられていてびっくりですわ!」
ユンリはシルクに近づきながらそう言った。
アスリとユンリは双子だ。隣に並ぶととても似ていた。
「さぁ、少しお話でもしませんこと?」
そうユンリが切りだすと、3人は客間にあった椅子に座った。
表面上では笑っていながらも、シルクは内心焦っていた。
きっと今日2人がフィルミスクに来たのは婚約についての事。
それに、シルクの部屋ではリヴが待っている。
できるだけ早く話を終わらせて、婚約の話をされる前に自室に戻りたかった。