永遠の花ことば*完結*
シルクは自分の両親の夢を見ていた。
父と母が、ずっと遠くにいってしまう夢。
最近はあまり見なくなっていたのに、久しぶりにその夢を見たのだ。
シルクは夢の中でも泣いていた。
しかしシルクが涙を流している理由を知らないリヴは、
うすうす感づいていたが、さほど気にしてはいなかった。
「あのね違うの!ごめんなさい!
ちゃんと行くつもりだったの!
でも楽しみすぎて早く着替えすぎて、
ぼけーってしてたら寝ちゃってたの!!
…ごめんなさい。」
と、肩にいきなり飛びついてきたお姫様にどう反応しようかとリヴは考えていると、
シルクは長いセリフを吐いた。
シルクはシルクなりに、この長いセリフを話し終えるまでに、
いろいろと考えていた。
もし自分が泣いていたことにリヴは気付いていたら問うてくるのか、
でも心配をかけたくないから、と。
シルクは何も言ってこないほうが心配するということをまだ知らなかった。
ましてや、死んでしまった親の夢だ。
そんなことをリヴに話しても困ってしまうだけだ。