永遠の花ことば*完結*
ガタリ、と、物音がした。
扉のほうを見ると、リヴがいた。
「あ…俺、シルクが、おそい、から…」
言葉を詰まらせながらもそう言うリヴは、きっと今の話を聞いていたのだろう。
シルクは何とも言えない表情になった。
向かいに座っていたアスリは、それを見て、
リヴとシルクが恋仲だということにすぐ勘付いた。
「あなた…シルク様のなぁに、?
お城の使いの方?」
シルクがそのまま呆然としていると、
ユンリは気付くとリヴの手を握っていた。
「あ…俺、は、」
リヴは握られた手に気づくこともなく、
自分のシルクとの関係を考えた。
想い合ってはいるけれど、
関係という関係ではない。
今まで軽く考えていた自分が馬鹿みたいだった。