永遠の花ことば*完結*
ふたりの絆
「さっきの、はなし、聞いた、よね?」
先ほどの冷酷な態度とは打って変わって、
泣きそうな瞳のシルクがリヴに視線を合わせた。
「ん、そう、ですね。」
リヴはシルクに視線を合わせられなかった。
チラリと見たときの表情が普通の女の子に戻っていたから。
「ね、リヴ、どうして、敬語、使うの、?」
リヴが目を合わせてくれなかったこと、
2人なのに敬語を使ってきたこと。
今のシルクはそんな些細なことでも気にしてしまう。
普通のカップルなら、それは『面倒くさい』で済んでしまうだろう。
しかしリヴとシルクは2人の間に亀裂が入ってしまったらそれで終わりなのだ。
「あ、ごめ、シルク…?」
リヴはシルクのほうを振り向いた。
するとシルクの目には涙がたまっていて、
それはガラスのように小さな塊となってこぼれおちた。