永遠の花ことば*完結*
お姫様の想い
次の日の朝、シルクは目をはらしてはらして起きた。
するとベッドの隣にある机の上に文が置いてあることに気がついた。
泣き腫らした寝起きの目で字を読むのは気がひけたが、
封筒を見て王族からのものだとわかったので、シルクはゆっくりと封筒を開けた。
-----拝啓 フィルミスク第一王女様
昨日はとても楽しいひと時をありがとう。
久しぶりに自分の字で文を書くからなんだか緊張するよ。
-----…
そこまで読んでシルクはため息をついた。
「まえふりが長いわ。」
ただでさえあまり目を使いたくないのに、
アスリの手紙は要件までが長かった。
「次の満月になるまでに一度グーワナ城へお越しください、か。」
大臣の中で結婚の話は着々と進んでいるのだろう、
そう考えてシルクはまた泣きそうな衝動に駆られた。
しかしそれをぐっとこらえ、シルクはミリアーネのところへ向かった。