永遠の花ことば*完結*
---グーワナ王国、城内---
「シルク!
こんな早く来てくれたんだね、」
そう言って客間に飛び込んできたのはアスリ。
しかしシルクの隣のミリアーネを見てその笑顔は一瞬消えた。
「あら、何でしょう?私がいてはいけなかったでしょうか?」
ミリアーネはその一瞬を見逃さなかった。
そして少し黒い笑みを浮かべると、
アスリに向かって笑みを投げつけた。
「いえ、またお会いできて光栄です。」
2人が以前会ったことがあるのを知らないシルクは、
どうして2人の間の雰囲気が良いものではないのかに疑問を覚えた。
一方アスリは以前フィルミスクへ結婚の話をしに行った時一度、
ミリアーネを見て、一目ぼれに似た感覚を覚えていた。
が。
シルクとの結婚の話をしている間中ずっとどうにか婚約の話がなしになるようすすめようとされ、
そしてずっと不機嫌な態度でミリアーネは自分を睨んでいた。
好きになりかけた女性に拒絶されるというのはなかなか辛いものだとアスリは思った。