永遠の花ことば*完結*
シルクはアスリからの想い、国の期待、
そしてリヴへの気持ちの間で板挟みになった。
一体どちらをとればいいのか。
否、どちらをらなければいけないのかははっきりしている。
まだ14歳の少女が悩むには、
とても重い現実だった。
城に戻ってから、シルクはずっと国境の方角を向いていた。
こんなに辛い思いをするのなら、今日グーワナに行かなければよかった。
そうも思ったが、
いずれにせよいつかは、自分が覚悟しなくてはならないこと。
そう思い、シルクはどうにか自分を保った。
「リ、ヴ…会いたいよ……」
シルクの部屋からかすかに聞こえる泣き声は、
ミリアーネ以外、誰も知らなかった。