永遠の花ことば*完結*
サアァーーッという音を立て、
爽やかな風がシルクの髪をさらって行く。
「気持ちいいわねー!」
ミリアーネは微笑み隣をみた。
すると、久しぶりに本物の笑みを見せたシルクがいた。
「本当ね、このまま鳥になってしまいたい」
伏し目がちにシルクはそう言った。
自分は籠にとらわれた鳥。
自由には羽ばたけない。
ずっとシルクはそう思って生きてきた。
「…そうね、私も考えたことがあるわ。」
ミリアーネは空を見上げ、悲しそうにぽそりと呟くと、
すぐに先ほどの表情に戻った。
シルクはミリアーネの悲しげな声に振り向くと、
もうそこにはいつものミリアーネの笑顔が戻っていた。
「ねぇ、シルクちゃん?
迷惑かもしれないけど、私からプレゼントがあるの。
ここに座って待っていて頂戴?」
そう言うとミリアーネは城とは反対のほうに歩きだした。