永遠の花ことば*完結*
シルクがそっと目を開ける。
と、そこには。
「シルク!!」
フードをかぶり、せつない表情で目に涙を浮かべたリヴがいた。
「どう、して…?」
シルクはリヴの顔を見た瞬間に、
海があふれかえったように涙がボロボロとこぼれおちた。
リヴに抱きつきたい衝動を必死にこらえ、
ただ涙を止める方法も思いつかないままに声を殺して泣いた。
「シルクちゃん、思いっきり泣いていいのよ?
私たちにくらい、シルクちゃんの弱みを見せて?」
ミリアーネのその言葉で、
シルクは喉の奥から声が吐きだされた。
リヴはそんなシルクの様子をただ見つけた。
きっと隠れて城に入ったのだろう。
ミリアーネが用意したらしき役人のような地味な服。
そしてそのフードをかぶり、シルクに会いに来たリヴ。
風が吹き、彼のフードがはらりとほどけた。