永遠の花ことば*完結*
リヴがシルクの悪戯に対して反応してくれなくなり、
それがつまらなくなったシルクは頬をふくらましていた。
するとリヴは手にもっていた、花で作ったあるものをシルクに渡した。
「はい、姫様の好きな笑顔の花の冠!」
リヴが作っていたのは花の冠だった。
『笑顔の花』この花に正式な名前はついていない。
しかし、この花はグーワナの中では笑顔の花と呼ばれていた。
リヴが渡した冠をシルクは自分の頭に乗せた。
----…本当は、王になんかなりたくない。
王族という立場すべてを捨てて、
この人と一緒にいたい。…----
シルクは幼いながらも、そう思っていた。
両親を亡くして2年。
いつもシルクを笑顔にしてくれていたのはリヴだった。
この時代の成人は15歳。
その成人の日に、シルクは王になる。
今はミリアーネの父ガイスが臨時の国王としてその座についている。
しかし正式な王族の血を受け継ぐのはシルク一人。
ガイスはシルクが成人したときに王位につきやすいようにいろいろと配慮をしてくれていた。