永遠の花ことば*完結*



そうして現れた、何代も昔の女王が纏っていたズボンのドレス。

赤と金で繕われた豪奢なマントをなびかせ、

シルクは王となった。



「新国王様!万歳!!」



そう一人の国民が大きな声で言うと、

口ぐちに国民たちは騒ぎだした。



「新国王!シルク女王様!万歳!!」

「フィルミスクの新しい王だ!」



そんな歓声が飛び交う中、

シルクはリンと澄ました声で言った。



「ガイス様、本当に、今までありがとうございました。

これからも私をよろしくお願い致します。」



一瞬国民がシン…となった後、どこからか口笛が吹いた。

そしてまたもフィルミスク王国は大きな歓声に包まれた。



フィルミスク王国が設国してから2人目の女王。

前代の女王はとてもよく国を治めた。


その話はシルクの代でも今なお語り継がれているほど。



そんなこともあり、女で王となったシルクには国民の期待が大いにかかっていた。





< 81 / 180 >

この作品をシェア

pagetop