永遠の花ことば*完結*
シルクは廊下を歩く中、
ちらりとアスリのほうを見た。
そして、
「ごめんなさい…アスリ、私、まだ結婚は無理だなんて言って…。」
シルクは申し訳なさそうにしたを向いて言った。
しかしアスリが返事をする前に、
言葉を発した人がいた。
「シルク様が謝ることじゃないわ。
魅力がないお兄様がいけないのよ。」
プイっとその言葉を発したユンリは、そっぽを向いた。
きっと彼女なりの精いっぱいのフォローなのだろう。
何かを言い返したいが何も言えなくなっているアスリを見てシルクはなぜだか笑みがこぼれた。
「シルク、俺は自分の好きな人に、ちゃんと好きになってもらいたいんだ。
今のシルクはまだあいつの事が好きなんだろう?
俺は国だとか関係なく、好きな奴とちゃんと結婚したいんだ。
大臣たちには俺のせいだと言ってある。
シルクは心配しずに、俺を少しでも好きになれるようになってくれないか?」
無理やりのように聞こえるが、
これがアスリの優しさ。
シルクはありがとう、と一言だけ呟き、
また廊下を歩きだした。