永遠の花ことば*完結*
シルクは驚いてアスリを離そうとした。
しかしアスリはぎゅっとシルクを抱きしめて、シルクを離そうとはしなかった。
「あ、アスリ…っ、ありがとう、もう、大丈夫よ…?」
「シルク…!もう無理なんだよ、最近のシルクは無理しすぎなんだ。」
シルクは自分の額に当てられたアスリの額に顔が赤くなった。
「熱、でてる。」
アスリは自分の少し大胆な行動に一瞬躊躇したが、
そのままシルクをお姫様だっこして部屋へと運んだ。
途中の廊下で城の者と何度かすれ違ったが、
アスリは気にせずシルクをしっかりと抱き抱えていた。
「や、っ、アスリ、一人で歩けるから…!」
しかしアスリはその言葉をも聴き入れず、
スタスタと歩き、シルクの部屋に入った。
「はい、寝て。」
アスリはシルクをベッドに降ろすと、
廊下にいた宮女に何か果物を持ってくるように言った。
本気でシルクを心配しているアスリの様子に、
シルクは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。