永遠の花ことば*完結*



「…ありがとう。」



シルクは自分の額に手の甲を乗せて言った。

確かに自分の体は熱い。


無理をしすぎていたのか。



「今日は、帰るよ。

しっかり体を休めて。」



アスリはそれだけ言うとシルクの部屋から出て行った。



それと入れ替わりのように、宮女が入ってきた。



「ありがとう、エマ。」



ベッドの近くにある机に、宮女、エマは果物を置いた。


そして深めの皿に少しとりわけ、

フォークと一緒にシルクへ手渡した。



シルクは起き上がってお礼を言うと、エマに話しかけた。



「最近、私、無理しているように見えるかしら?」


シルクがそう問うと、エマは少し困った顔になった。

そして言っていいのか、とためらうように、

ゆっくりと口を開いた。






< 91 / 180 >

この作品をシェア

pagetop