悪魔のスイーツ






「姫様!! 起きてください」




ドンドンとドアを叩く音がうるさくて私はドアを開けて怒るわけもなく…




布団の中に潜り込んだ






「姫様!!!」






「…」





けれどさすがに何回も『姫様』と呼ばれていては迷惑だ。




わざわざ起きない私を起こしにきたのだから悪いことは言えないけれど少しは考えて行動してほしい。




仕方なくベッドから降りてドアに近づき控えめでドアを開けては驚いている女性───ミラがいた。






「姫様…やっと起きてくださったのですね」






「用件があるのミラ?」






「え、まぁ」





「用件次第では二度寝することにするわ」






「なりません!!!」





至近距離で言われてこちらがわはびっくりした。


近くにいたとしてもミラはすぐ大声を出す。





大声を出されるたび、どれだけ私が驚いていることか…





「わかったわ…着替えるから少し待ってちょうだい」





「わかりました!!」





ドアを閉めてドアにもたれ掛かる。



ミラは相変わらず元気な使用人だ。昔から私のそばにいるけれど時折ミラの病気のことが気になる。




あんなに元気でもいつかは死する…。



それはいつなのか



何処でなのか




ただの姫でしかない私にはわからない




     
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